THE CEDAR FOREST · STORY LAYER

杉の森ツアー

物語と仮想の層物語の部屋見直し済み
層
物語と仮想の層 · 物語の部屋
本文
標準版 第5の書板ほか、シュメール語の詩「ギルガメシュとフワワ」
場所
物語の中(解釈の一つ:神の杉の森 34.243°N 36.049°E)

動画

動画は準備中です

解説

『ギルガメシュ叙事詩』で、ギルガメシュとエンキドゥがウルクを発って目指す「杉の森」。番人フンババが守るこの森を、粘土板の本文をもとにした自作の3DCGでたどります。七つの山並みを越える道のり、森の入り口と「杉の山」、甘い木陰と雨のように滴る樹脂、鳥と虫と猿の合奏、2011年にイラクのスレイマニヤ博物館が入手した新しい破片、フンババの七つの光、森は東の山か西の山かという問い、杉の扉、そしていまのレバノンの「神の杉の森」まで。

このツアーは、物語の中の場所を訪ねる「物語と仮想の層」の作品です。物語の中のことと、現実の世界のことで、別の印を使っています。

  • 原文にそう書いてある:粘土板の本文(標準版・古バビロニア版・シュメール語の詩)にある記述。出来事が史実かどうかを示すものではありません
  • 解釈:欠けた所の補いや訳が分かれるもの、後世のあてはめ
  • 描かれていない:本文にないもの。画面では模式で示しています

現実の世界のこと(粘土板、発見、いまの森)には、確か/説・推定/わかっていない の印を使っています。
物語はこのあと戦いと伐採へ進みますが、このツアーでは戦いを描きません。フンババは七つの光の模式だけで、二人は小さな影だけで示しています。日本語の文は、論文の英訳・ETCSL・トンプソン訳(1928年)を見比べた言い換えです。フンババの森が実在の森を写したものかは、わかっていません。内容は2026年11月時点の資料にもとづきます。

主な出典

electronic Babylonian Library(ミュンヘン大学)「ギルガメシュ叙事詩」標準版(A. R. ジョージの校訂)
F. N. H. Al-Rawi・A. R. George「Back to the Cedar Forest」Journal of Cuneiform Studies 66(2014年)
ETCSL(オックスフォード大学)「ギルガメシュとフワワ」A版・B版 英訳
R. キャンベル・トンプソン英訳『The Epic of Gilgamish』(1928年、パブリックドメイン)
ユネスコ世界遺産センター「カディーシャ渓谷と神の杉の森」(No.850)
大英博物館、ブリタニカ百科事典、Live Science(2015年)、Wikipedia(補助)

制作

映像・模式図はすべて自作です(写真・ロゴ・音楽は使用していません)。AI を使って制作しています。
ナレーション:VOICEVOX:冥鳴ひまり(テロップの文を読み上げています)

場面(11場面)

  1. 出発ウルクを発つ
  2. 七つの山並み山を越えて杉へ
  3. 森の入り口杉の高さを見上げる
  4. 杉の山神々の住まい
  5. 木陰と樹脂甘い木陰、雨のような樹脂
  6. 森の音鳥と虫と猿の合奏
  7. 新しい破片2011年の発見
  8. 七つの光フンババの輝き
  9. 森はどこに東の山か、西の山か
  10. 杉の扉川をくだる扉
  11. いまの森神の杉の森

事実と創作の区別

原文にそう書いてある解釈描かれていない確か説・推定わかっていない

物語の中のことは「原文にそう書いてある/解釈/描かれていない」、粘土板・発見・いまの森など現実のことは「確か/説・推定/わかっていない」で示します。物語はこのあと戦いと伐採へ進みますが、戦いは描かず、この作品集では森と光だけで見せます。現代の訳は引用せず、論文の英訳・ETCSL・トンプソン訳(1928年)を見比べて言い換えました。森・粘土板・地図は自作の模式です。

出典

  1. S1electronic Babylonian Library(eBL、ミュンヘン大学)コーパス「ギルガメシュ叙事詩」標準版(A. R. ジョージの校訂による本文と英訳)
  2. S2F. N. H. Al-Rawi & A. R. George「Back to the Cedar Forest: The Beginning and End of Tablet V of the Standard Babylonian Epic of Gilgameš」Journal of Cuneiform Studies 66(2014)69〜90ページ(SOAS リポジトリ)
  3. S3ETCSL(オックスフォード大学・シュメール文学電子テキスト集成)「ギルガメシュとフワワ」A版 英訳(c.1.8.1.5)
  4. S4ETCSL「ギルガメシュとフワワ」B版 英訳(c.1.8.1.5.1)
  5. S5R. キャンベル・トンプソン英訳『The Epic of Gilgamish』(1928年、パブリックドメイン)第5の書板
  6. S6M. G. コヴァックス英訳『The Epic of Gilgamesh』(スタンフォード大学出版、1989年)第5の書板の句(Wikipedia「Mount Hermon」での引用による・補助)
  7. S7A. R. George「The Day the Earth Divided: A Geological Aetiology in the Babylonian Gilgameš Epic」(第34回国際アッシリア学会議〔1987年〕の論文集、1998年、179〜183ページ)書誌。本文は未確認で、題名のみを手がかりにした
  8. S8D. E. Fleming & S. J. Milstein『The Buried Foundation of the Gilgamesh Epic: The Akkadian Huwawa Narrative』(Brill、2010年)9・29〜30・56〜57ページ(Wikipedia「Humbaba」の引用による)と S. C. Jones の書評(Journal of Hebrew Scriptures 11、2011年。書評は本の主張の要約で、地名の記述はない)
  9. S9S. N. Kramer「Gilgamesh and the Land of the Living」Journal of Cuneiform Studies 1(1947年)3〜46ページ 書誌
  10. S10A. Shaffer「Gilgamesh, the Cedar Forest and Mesopotamian History」Journal of the American Oriental Society 103(1983年)307〜313ページ 書誌
  11. S11ユネスコ世界遺産センター「Ouadi Qadisha (the Holy Valley) and the Forest of the Cedars of God (Horsh Arz el-Rab)」(No. 850、1998年登録)
  12. S12大英博物館 コレクション「The Flood Tablet」K.3375(アッシュルバニパルの図書館、前7世紀)
  13. S13ブリタニカ百科事典「Epic of Gilgamesh」
  14. S14ブリタニカ百科事典「cedar of Lebanon」
  15. S15Live Science「Lost ‘Epic of Gilgamesh’ Verse Depicts Cacophonous Abode of Gods」(2015年10月2日)
  16. S16ユネスコ世界遺産センター「The Ahwar of Southern Iraq」(ウルクの遺跡を含む、2016年登録)
  17. S17Wikipedia "Humbaba"(補助)
  18. S18Wikipedia "Cedar Forest"(補助)
  19. S19Wikipedia "Cedars of God"(補助)
  20. S20Wikipedia "Epic of Gilgamesh"(補助)
  21. S21時空ツアー「ウルク・ガイドツアー」(同じシリーズの別作品)